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問題社員の対応 ― 職務怠慢な社員を辞めさせたい

問題社員対応事例:勤務時間中に私的なSNS三昧の社員を解雇できるか?

相談事例
雑貨の販売をしています。店頭のほかにネット通販を行っています。従業員が30名ほどいるのですが、一人困った社員がいます。その社員を仮にCとします。
Cは入社当初から仕事に対してあまりやる気が感じられませんでしたが、ここしばらくは遊んでいるような状態です。店舗に出勤はするものの、店頭に立つことはなく、勤務時間のほとんどをSNSに費やしています。SNSといっても、お店の宣伝をするわけでもなく、他の従業員からも不満の声が上がっています。
何度か口頭で注意していますが、一向に改善の余地が見られないため解雇したいです。解雇することに問題はないでしょうか?
回答
職務怠慢な社員を懲戒解雇することは法的には可能なのですが、いくつものハードルがあります。
業務命令による改善を試み、それが奏功しないときには、合意退職を目指す方がよろしいでしょう。

就業規則による懲戒の種別及び自由を定めておく必要

まず必要なのは、就業規則に懲戒処分の内容と種類がきっちり明記されていることです。

  • そもそも就業規則を作っていない企業
  • 懲戒規定の記載がない企業
  • 規定があっても、これを事業場の労働者に周知していない企業

などは、いずれも懲戒解雇を行うことは出来ません。

また、懲戒規定を細則まで細かく設定したり、懲戒の種類を明確にしておくことや、懲戒処分に当たる内容を時流、業種に合わせておく必要もあります。

解雇に合理性を持たせるため職務怠慢の客観化をしておく

先ほどの項目でお話しました通り、就業規則において懲戒規定について詳細に取り決めたうえで、次は当該社員の職務怠慢(債務不履行事由)を客観化しておく必要があります。

不当解雇だと訴訟になった場合に、この資料が活用できます。

該当社員が使用していたPCの閲覧履歴、またSNSのタイムラインなども確認しておき、就業時間内に業務以外のSNSへのログイン履歴を証拠として押さえておきます。

私用で行っていたSNSで会社において内部事情などを暴露していたということも考えられますので、その点の確認や証拠化も必要です。

懲戒解雇における権利濫用法理とは?

労働契約法15条において「使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。」とされ、同16条において「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」と定められています。

したがって、その社員が気に入らないからとすぐに懲戒解雇するということは出来ません。権利濫用として無効とされかねません。

例えば、

  • 何回か遅刻や欠勤をした
  • 私語が多い
  • 勤務成績が平均以下である
  • 仕事上で何度かミスをした

などの理由だけで即、懲戒解雇(この程度では普通解雇であっても難しいでしょう。)ができるということにはなりません。

これらの勤務態度について、是正を求める勧告を何度か行って、その上で話し合いをしていくことが必要になります。

今回のケースでは、再三にわたり注意をしていますが、改善がなされない場合には、書面による改善命令なども検討してよかったでしょう。

他の社員から不満の声も上がっており、就業時間内のPCの私用が明確になり、改善を試みても、改善されない場合には、もちろん程度にもよるのですが、職場秩序の点から看過できない状況にまで至ったときには懲戒解雇は濫用とされない可能性があります。

しかし、このようなケースでも、解雇という形式ではなく合意退職(合意解約)に持っていくことも検討していただきたいのです。

合意退職とは、使用者と労働者との合意により労働契約を将来に向けて解約することをいいますが、懲戒解雇、解雇にしてしまうと従業員も再就職が困難となってきますし、会社側もハローワークへの退職手続きについて解雇の手続きを行う必要があり、退職後もハローワークからの調査などが入り、事務処理が少し煩雑になってきます。

また、懲戒解雇(普通解雇もそうですが。)は、権利濫用法理によって無効とされがちであることから、できる限り合意による退職の方法を選択した方が、のちに紛争を生じさせることもありません。

懲戒解雇事由に該当し得る場合でも、合意退職の途を模索することを検討いただいてよろしいかと思います。

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